農業共済新聞記事バックナンバー

農業共済新聞7月1週号

みそ粉末商品 客層の拡大へ

有限会社今野醸造(加美町)

【加美町】自社で製造した原料でみそ造りを行う、加美町の「有限会社今野醸造(今野昭夫代表取締役・従業員11人)」は、さまざまな客層に対応する新商品を手掛けている。その一つ、2014(平成26)年12月に発売したみそパウダーは「生みその風味をしっかり残した本格的な味わい」と自信をもって提供する。

みそ・しょうゆの醸造元として114年を迎える同社は、20年ほど前に農業生産法人を設立し、大豆や米の栽培を始めた。現在、大豆16㌶、水稲5㌶を県の認証を受けて減農薬減化学肥料で管理する。仙台みそや麹みそなどの原料に全量使用。1回に4~5㌧、年間40~45回仕込みを行い、長期低温熟成発酵で醸造する。栽培履歴がはっきりし、大豆の乾燥具合や脱皮率、精米など、原料を細かく調整してみそ造りできることは大きな強みだという。
みそをパウダーに仕上げた商品「MISOLT(ミソルト)」は、同社のみその中から力強い味わいが特徴の「本格派仙台みそ・釜神」を粉末にしている。東経連ビジネスセンターの支援を受けて開発を進め、料理人向けの調味料というイメージを、家庭用として気軽にさまざまな料理に振り掛けて味わうことができる万能調味料に仕上げた。
今野浩嗣営業企画課長(33)は「みそ造りに対する情熱はぶれることはないが、若い世代や海外など、新しい客層に興味を持ってもらえるきっかけにしたかった」と話す。
みそによっては、熱を加えて乾燥させると香りが薄れるものがある。1年ほど試作を重ねる中で今野課長は、「釜神は香りが良くてパンチも効いているので、生みその風味をしっかり残した本格的な味わいのパウダーにすることができた」と話す。
粉末のため軽く、持ち運びが簡単で、手を汚さず器具を使うこともない。復興庁が主催する「世界にも通用する究極のお土産」の2015年ノミネート商品になり、アメリカやアジアなど数カ国に輸出。今年は、昨年の8千パックを超える1万5千パックを生産する予定だ。
今野課長は「これからも一貫したみそ造りは変わらないが、新しい商品を企画・販売できるような柔軟な考えを持ってさまざまな客層に発信していきたい」と話す。
ミソルトはボトル(50㌘、税込648円)とパック(50㌘、税込540円)があり、地元直売所のほかインターネットで販売している。

〇今野醸造
電話0229‐63‐4004・FAX0229‐63‐5853

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