農業共済新聞記事バックナンバー

農業共済新聞9月2週号

休耕田でギョウジャニンニク 新たな特産に

栗原市 文字行者にんにく生産組合

【栗原市】休耕田を利用してギョウジャニンニクを栽培している栗原市の「文字行者にんにく生産組合」の菅原靖組合長(69)は、「栽培面積を増やしながら、地域の人にも知ってもらえるよう栽培や料理の講習会を開いていきたい」と話す。2011(平成23)年4月に設立して以来、栽培・普及に努めている。

同組合は「ギョウジャニンニクを文字地区の特産品にしよう」と、菅原組合長のほか、小林吉雄さん(67)、後藤金二郎さん(73)、葛岡重利さん(66)、高橋正弘さん(64)の農業者6人で立ち上げ、ギョウジャニンニクの栽培に取り組み始める。
馬産地で林業や農業も盛んだった同地区は、栗駒山麓の山裾に位置し、水が冷たく米の収穫が少ないため休耕田が目立っていた。菅原組合長は「地域おこしを考えていたところ、知人から教えてもらったギョウジャニンニクに着目。販売単価が高いことも魅力だった」と振り返る。休耕田10㌃に苗1万本植え付けることから始め、現在は30㌃で5万本の苗を栽培している。
ギョウジャニンニクは、ユリ科の多年草で近畿以北から北海道にかけて分布している。ニンニクとよく似た強い匂いがあり、滋養強壮に効果があるという。生育期間がとても長く、種から植えると収穫できるまで7年、苗で植えると3年ほどかかり、希少な山菜とされている。
菅原組合長は「ギョウジャニンニクは寒さに強く文字地区での栽培に適している。通常は播種後2年目に出芽するが、1年目に芽が出るように特殊な低温処理を施している。苗を増やしローテーションを組むことで、毎年収穫、出荷できる」と話す。
栽培では、播種前に10㌃当たり10から15㌧の堆肥を入れて地力をあげるほかは、病気や害虫に強く除草剤を散布する程度で済む。
同組合では、栽培に取り組む仲間を増やそうと今年4月に栽培講習会を開催すると、40人ほどの地区民が参加。頒布した苗を用いて栽培する人が増えたという。
菅原組合長は「地域の特産品を目指して栽培者を増やすことはもちろん、加工品の製造・販売も手掛けたい」と意欲を見せる。

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