農業共済新聞記事バックナンバー

農業共済新聞9月4週号

夢を追って2 都市型農業

仙台市 相原美穂さん

【仙台市】仙台市で都市型農業を実践している相原美穂さん(32)は、大消費地仙台で農産物を手掛け、消費者や業者と近距離であることを生かした契約取引を行っている。昨年5月に就農すると、父亀元(はじめ)さん(60)が代表を務める「トータスファーム」に属しながら、相原さん自身でも農地80㌃を借り受け、ブロッコリーやトウモロコシ、ホウレンソウなどを露地栽培し、契約する大型量販店3店舗などに曜日を振り分けて出荷している。
「父が店と直接取引を始めて10年以上になります。朝採りした野菜は、午前中のうちに余すことなく納めています。青果市場の相場などを参考に両者で価格を決め、納品書を基に数量を確認すれば、入金は青果卸会社を介して数日後に受け取ることができます」と相原さん。
県内産が品薄になる端境期に安定した数量を出荷するほか、店が求める量やサイズに対し信頼を得てきたことで、生産した分を買い取ってもらう出来高出荷が可能となっている。相原さんは「傷や天候などが影響した訳あり野菜でも、理由を提示することで取引に幅を持たせてもらっています」と話している。
今の時期は、仙台伝統野菜「曲りねぎ」の湾曲した白い部分を作る「やとい」作業に忙しい相原さん。「細いネギの需要も高く、太さで分けて、やとい作業をしています。通常2~3本の束(450㌘)は150円前後で納め、細いネギは3~4本の束で80円前後の値で納めています。手間は同じようにかかりますが、ロスがないので収入になります。店舗の要望に合わせ、一日平均200束ほどを11月~翌3月くらいまで出荷します」と話す。規格がすべてではないことを近い位置で聞くことができ、取り組みに生かされているという。
仙台は平地で冬でも雪が少なく、農地を利活用できるとし、相原さんは「今後も年間を通じて多品目の野菜を手掛け、需要に応えていきたい」と話す。

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