農業共済新聞記事バックナンバー

農業共済新聞2月3週号

イノシシ対策 地域が一丸

色麻町 平沢地区

【色麻町】色麻町平沢地区(小松康喜区長=66歳、36世帯)は2016(平成28)年4月、県が実施する「平成28年度集落ぐるみの鳥獣被害対策モデル事業」に県北地域で初めて指定された。野生鳥獣による農作物被害が年々増え、小松区長は「農作物を作付けしている人だけではなく、地域ぐるみで徹底した被害対策に取り組んでいきたい」と話す。

色麻町では、2007(平成19)年ころからイノシシの目撃情報が寄せられるようになり、12(平成24)年ころには平沢地区を中心に農作物被害が多発するようになった。小松区長は「食害や稲の踏み倒し、畦畔などの掘り起こしと被害は多岐にわたり、対策が必要だった。町が働きかけてくれたおかげで本年度のモデル事業地区に選ばれ、住民全体に意識づけするいい機会になった」と話す。
県が主体となり、対策の専門家を地域指導アドバイザーとして招き、これまで勉強会を4回実施。イノシシの特性について学び、地区内4カ所の水田地帯にワイヤメッシュ作と電気柵を設置してきた。
加えて、「箱わな」と「くくりわな」の設置や捕獲方法などについて、現場実演を行いながら指導を受け、総合的に被害の低減を図ってきた。小松区長は「誤った対策では効果がない。区民は多くの知識を得ることができた」と話す。
イノシシは、1回の出産で2~8頭、ほぼ毎年出産するといわれている。人間が生活する場に近い環境に生息するため、餌になるもの、休息場所や寝床をなくし、寄せ付けないことが重要になる。
また、柵は設置するだけではなく、安全性を考慮するほか、周辺の除草や点検などといった管理が必要となる。捕獲も一時的な効果が見られるだけとなりがちで、継続した対策が欠かせない。
同地区では今後、これまでの勉強会で学んだことを生かし、さらに地域ぐるみで「鳥獣を入れない、寄せない、増やさない」の「鳥獣対策3ない運動」を実施していく。小松区長は「地区でルールや役割分担を決め、地域ぐるみで被害対策をしていきたい」と話す。

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