農業共済新聞記事バックナンバー

農業共済新聞3月2週号

父とともに黒毛和種140頭飼養

栗原市 窪田 一憲さん

【栗原市】栗原市志波姫の窪田一憲法さん(39)は、50年以上続く和牛肥育農家の後を継ぐため9年前に就農した。素牛には主に雌牛を選び「肉質は柔らかく、脂肪の融点が低いのでおいしいと思っている。『仙台牛』と呼べる良い牛を数多く育てて、広めていきたい」と話す。

一憲さんは、農業とは無縁の仕事をしていたが稼業を継ぐ決意をし、30歳で就農した。現在、父・宗一さん(66)と共に黒毛和種の肥育牛140頭を飼養している。
飼養管理では、便の状態を毎日観察して体調を管理。一憲さんは「一日の大半を牛舎で過ごすことで、分かるようになってきた。牛は話すことができないので、ちょっとした変化も見逃さないように気を配っている」と話す。
肥育する素牛はほとんどが雌牛で「去勢牛と比べると繊細で太らせにくく飼養が難しいが、食べてみておいしいと感じた。多くの人に食べてもらいたい」と一憲さん。「肉質自体がきめ細かく柔らかいうえ、食べたときに口の中で脂が溶けてとろけるような味わいが魅力。雌牛の肥育を追求したい」と一途に取り組んでいる。
導入する際は、性別のほかにも鹿児島県種雄牛「安福久」を父に持つ良血統と、体重230キロほどと月齢以上に大きくない体躯を重視。一憲さんは「肩と腰に肉がのり、尻部が丸くなっている牛に仕上げたい。霜降りがももにまで細かく入り、肉質等級が良い」と話す。
仙台牛の名称は、肉質等級がA5とB5に格付けされた牛肉に限られる。一憲さんは2014(平成26)年に開かれた仙台牛枝肉共進会の第2部(黒毛和種雌の部)でチャンピオン賞を受賞。最高等級のランク5に格付けされる割合が全国平均の30パーセントを大きく上回った。
一憲さんは「自分で選び手を掛けた牛がA5となったときはうれしい。これからも仙台牛の生産に努め、広めていきたい」と話す。

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