農業共済新聞記事バックナンバー

農業共済新聞3月4週号

就農4年目 水稲、大豆、麦の大規模経営 地域農業を担う力に

石巻市 中塩 喜俊さん

【石巻市】「『どうせやるならちゃんとやれ』という先輩の言葉をモットーにしている」と話す石巻市北村の中塩喜俊さん(36)は、就農して4年目。二つの生産組織に所属し、水稲12ヘクタール、大豆30ヘクタール、麦20ヘクタールほどを手掛けている。機械整備なども最後まで行い、熟練の技を受け継ぎ磨いていくことに奮闘している。

中塩さんは、一般企業に勤めながら繁忙期だけ農作業を行っていたが「自分がやらなければ」と就農を決意。水稲を手掛ける旭山水稲生産組合(中塩栄一代表)と、昨年設立した大豆・麦栽培が中心の農事組合法人朝日の郷(中塩栄一代表理事)に所属し、充実した日々を過ごしている。中塩さんは「『農業はおもしろいぞ』という言葉とともにメンバーとして迎え入れられた」と笑う。
作業は、3月から4月にかけての水稲播種、育成管理、田植え準備に始まり、5月の田植えや6月の大豆播種、7月の麦の収穫と休みなく続く。秋から初冬にかけては水稲と大豆の収穫、麦の播種作業に忙しく、冬季に作業施設の掃除、機械などの点検・整備を行っている。
中塩さんは「当初は、大豆や麦の播種で苦労した。均等に播いたつもりでも部分的にしか播かれていないことがあり、やりなおしができない分、悔しかった」と話す。
しかし、先輩から「取り組むなら妥協せず最期までやり抜け」という心意気を示されてからは心機一転。任された仕事は、農作業でも機械整備でも最後までしっかりこなそうと奮闘している。
「一番やりがいを感じるのは収穫時期で、一から自分たちで育てたものが収穫できるのことはうれしい」と中塩さん。「一番大変なのは田植えでの苗運び。重くって」と続ける。
若手農業者で、既存の風潮に新しい風を吹き込む存在と期待されている中塩さん。「学ぶことが多くて大変だが、メンバー同士で頻繁にバーベキューを行うなど、和気あいあいと意志の疎通が取れた環境でストレスなく仕事ができている。自分の時間が増えたこともうれしい」と話す。
「先輩たちのノウハウを受け継ぎ、将来につないでいきたい」と中塩さん。「農家数は減少し、維持していくことは難しいと思うが、熱意をもって取り組んでいきたい。農業をやってみたいと思う人が増えればどんどん声をかけていきたい」と抱負を話す。

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