農業共済新聞記事バックナンバー

2015年8月2週号

消費者の健康増進に

農事組合法人鈴根ファーム(登米市)

【登米市】「ニンニクに付加価値を付けたい」。登米市米山町の農事組合法人鈴根ファーム(主藤正彰代表理事)では、栽培するニンニクを発酵・熟成させ、3年前から「横綱黒にんにく」として販売し、人気商品となっている。顧客の「体調が安定した」の声に「健康を支える助けになっている」と実感を得ている。

鈴根ファームでは水稲35㌶、大豆12㌶を作付けするほか、5年前からニンニクを栽培している。「はじめは『青森県産』といった知名度の高さや価格がうらやましかった」と主藤さん。ニンニクに付加価値を付けようと3年前、健康に効果的と人気の発酵食品・黒にんにくに注目。設備を整え生産・加工に取りかかり、「横綱黒にんにく」として提供を始めた。
登米市内の農産物直売所「愛菜館」や「遠山之里」、県内12カ所の道の駅に1パック(200㌘)1200円で販売すると、「もっと持ってきて」と催促されるほどの人気商品に。需要があることで、栽培面積を50㌃から1㌶まで増やし、その全量を黒にんにくにしている。
黒にんにくは、ニンニク(「ホワイト6片」)を自己発酵・熟成させて作る。6月に収穫したニンニクをいったん保冷庫に入れ、黒にんにく製造機には1回当たり200㌔を入れる。製造機は、振動のある熱の移動を利用する「波動熟成」方式を採用したもので、ニンニクの水分を均一に効率よく除去し、成分保持力に優れている。
熟成には水も重要で、同ファームでは良質な水を追求。登米市の姉妹都市になっている富山県入善町の海洋深層水を使用している。そのミネラル分が、ニンニクに含まれるグルタミン酸と相乗効果を果たして、独特の風味・うま味を醸造する。
発酵・熟成期間は4週間。ゆっくり発酵を促すことで含有成分が増加し、新たな栄養素も生み出される。生ニンニクと比べ、においが気にならず胃への負担も少ない。
「自分の体に合っている。続けたい」という発注も多く、中には自分の体調を相談する顧客もいるという。「必要とされている商品を手掛けているんだと実感する」と主藤さん。「欲しいと言われても、すぐに供給できないのがつらいなあ。今後も時間と手間をかけた横綱黒にんにくを提供したい」と抱負を話す。
▽問い合わせ先=鈴根ファーム(TEL0220・55・2965)

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