農業共済新聞記事バックナンバー

2017年4月3週号

 

品質を追求 地温確保や水管理に細心の注意

岩沼市 斎 新一郎さん(岩沼市)

  • 【岩沼市】「品質を重視して取り組んでいきたい」と話す岩沼市土ケ崎の斎新一郎さん(68)。2000(平成12)年に自宅から離れた同市押分地区に大型ビニールハウスを設置し、春芽にホワイトアスパラガスと、グリーンアスパラガスを栽培している。
  • 斎さんは、水稲5㌶(受託含む)のほか、大型ビニールハウス(15㌃)でホワイトアスパラガスとグリーンアスパラガス5品種を栽培している。「初めはグリーンアスパラガスだけを作っていたが、アスパラガスに付加価値を付けたいと思い、ホワイトアスパラも栽培するようになった」と振り返る。
  • ホワイトアスパラガス栽培では、遮光材を使用。発芽前に60㍍ほどある畝に遮光フィルム「ホワイトシルバー」でトンネルを作り、日光を遮断して茎の緑化を防ぎ、白く軟化させている。
  • 少量でも光が入ると、頭部が緑に変色して商品価値が下がる。そのため、収穫は日が暮れてから開始。暗闇の中、ヘッドライトの明かりを頼りに、腰を曲げた状態で2時間かけて行っている。斎さんは「選別して箱詰めが終わると、市場へ出荷するころには深夜を回っている」と話す。
  • 温度や水管理も重要で、フィルム被覆直後から収穫開始期までのトンネル内の地温確保や、灌水のタイミングにも注意を払う。「太くてずっしりしていて、食べると軟らくて甘いホワイトアスパラガスを提供したいから」と斎さんは話す。
  • 収穫前には、手作業で堆肥を一畝ごとに1トンほどまき、十分潅水して栄養を蓄えさせている。生育中に茎が細かったり表面が固くなるときは、肥料が不足した状態のため、液肥も随時いれている。
  • 病害虫防除では、気温が高い6月ごろから発生するスリップス(ネギアザミウマ)や斑点病対策に年4回ほど消毒を実施。翌年春の収穫に影響があるため気を付けているという。斎さんは「地形の関係で風が東西に吹くため、南北の畝を東西の向きに変えて風通しを工夫することで病害虫防除に努めたい」と加える。
  • 年間の収穫量は400㌔ほどで、生食用として仙台市中央卸売市場に出荷。斎さんは「収穫量を上げるより高品質のアスパラガス栽培を目指したい」と抱負を話す。

 

 

ページの上部へ