農業共済新聞記事バックナンバー

2017年6月3週号

みんなが集う場所に 古里でベーカリーカフェ経営

横山淑恵さん(東松島市)

  • 【東松島市】東松島市の横山淑恵(としえ)さん(34)は、東京でディレクターとして活躍していたが東日本大震災で実家が被災。「変わり果て交流の少なくなった地元を活気づけ、憩いの場を提供したい」とふるさとに戻り、ベーカリーカフェ「ル・二・リロンデール」をオープンさせた。「何度でも足を運んでもらえるようファンを増やしていきたい」と話す。

横山さんは、震災を機にディレクターの職を辞めて帰郷。パン作り学びながら登米市のカフェで2年間ほど経験を積み、2017(平成29)年4月にベーカリーカフェをオープンさせた。

「以前働いていた職場の人からは『仕事を辞めるのはもったいない』と引き留められたが、やりたいことがあるのにやらないことの方がもったいなかった」と横山さん。地元の食材を用いたプレートメニューや、パン、マフィンなどを温かみのある落ち着いた店内で提供している。

店名は、フランス語で「ツバメの巣」を意味。ツバメが巣を作る場所には幸せが訪れるといわれるため、横山さんは「いつもそこにあってそこからみんなが飛び立っていけるような、みんなが集う安らぎの場にしたい」と名づけた。

店内には、石巻市のガラス職人が手掛けたステンドグラスを飾るほか、中央に円卓を置き、地元の蛤浜の木材で作った椅子を使用。客同士が交流を持てる雰囲気作りを心掛けた。

おすすめのメニューは、1日10食限定の「つばめプレート(サラダ・スープ・ドリンク付き1100円)」で、東松島産ひとめぼれをはじめ、地産地消を意識した野菜や肉を使用し、季節ごとに内容を変えて提供している。

「旅行が好きで、旅先で出会った料理を地元の食材でアレンジしている」と横山さん。「離れて暮らしたことでふるさとの食材のおいしさに気付いた。メニューに変化を持たせ、来るたびに新しい発見をしてもらいたい」と加える。

地元農家から食材の提案を受けることもあり、東松島産イチゴを使用した「いちごとチョコのマフィン(260円)」を新たに販売。横山さんは「田舎だからこそカフェオープンを心待ちにしていたんだと、周りの人の温かさを感じた」と話す。

横山さんは「変化を加えながら長く続けていきたい。憩いの場としてさまざまなことに挑戦していきたい」と笑顔で話す。

 

 

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