農業共済新聞記事バックナンバー

2017年7月2週号

玄米食向け水稲品種「金のいぶき」   生産振興の一翼に

平柳カントリー農産 (加美町)

【加美町】宮城県は、玄米食向け品種「金のいぶき」のブランドロゴを発表し、全国的な認知度向上に力を入れている。加美町の「有限会社平柳カントリー農産(我孫子(あひこ)弘美代表取締役社長・65歳)」は、金のいぶき生産で関係機関などを後押しして5年。我孫子代表は「道を開くとともに、次に伝えることができる栽培技術を極めていきたい」と話す。

  • 平柳カントリー農産は、水稲の作業受託を中心に手掛ける組織とエノキダケを生産する組織を統合し、2003(平成15)年に法人化した。現在、役員6人、正社員12人、パート4人で主食用米14・8㌶、飼料用米15・8㌶、大豆17・5㌶を作付けするほか、農作業を受託。エノキダケは年間500㌧生産している。同社は2013(平成25)年、県古川農業試験場やJA、JA子会社などと立ち上げた「金のいぶき商品開発コンソーシアム」がパックご飯(無菌充填包装)の製品化に取り組む際、生産者という立場で、携わり、栽培を始めた。金のいぶきは低アミロースで胚芽が大きく玄米中のギャバ(γ―アミノ酪酸)やビタミンEなどの含有量が多いため、健康志向に対応。ふっくらもちもちの食感と甘みがあり、白米と同じように家庭の炊飯器で炊ける。

    佐々木郁郎専務取締役(60)は「パックご飯をはじめカレーやリゾットなどのメニュー開発が進められている。産地ブランド化の一助になりたい」と話す。

    4月上旬・中旬に播種し育苗し、5月上旬から10日ほどかけて移植した。今年の作付面積は2㌶だ。「移植後の活着が弱く苗ぞろいも良好とはいえないため、移植後の管理に気を配っている」と我孫子代表は話し、さらに「もち米ような特性があり、同じように移植した『ひとめぼれ』より出穂は5日ほど遅くなる。栽培マニュアルが確立していないが過去の生産履歴を生かし、水管理や防除を行っている」と話す。

    現在、生育は平年より3日ほど遅れているがほぼ順調で、溝切り・中干しを実施している。我孫子代表は「これまで種子生産に取り組むほか、安定した品質と収量の確保に努めてきた。これからは栽培マニュアル作成に参画するなどして振興の一翼を担えるよう、金のいぶきを作り続けていきたい」と話す。

 

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