農業共済新聞記事バックナンバー

2017年9月1週号

2本仕立てトマト 効率よく収量増

青木 淳(あつし)さん (大崎市田尻)

【大崎市田尻】「早くから仕立て始めて収増量につなげている」と話す。大崎市田尻の青木淳さん(32)。トマトの主枝と最初に出る脇芽を育て、2本の枝から収穫する「2本仕立て栽培」に取り組んでいる。「地際部に無駄なスペースを作らずに段数を増やすことができ、多収が見込める。手間を掛けずに収量を確保したい」と話す。

青木さんは、宮城県農業実践大学校園芸学部を卒業後、2010年(平成22年)に就農した。屋号「ツイテルファーム」を母の恵美子さん(71)と経営し、ビニールハウス9棟で夏にかけてミニトマトの「アイコ」をはじめ、大玉トマトの「すっぴんトマト」など5種類を栽培し、冬はツボミナを手掛けている。
「高校在学中に訪れた大崎市鹿島台の『デリシャスファーム』でおいしいトマトに出会い、これを超えるトマトを作りたいと思ったのがきっかけ」と青木さん。3年前からアイコを手掛け、栽培面積の6割を占めるほど力を入れている。

栽培では、4月下旬に通常より広い70㌢間隔で定植し、苗に最初に出る脇芽を1つだけ残して伸長。枝を2本に仕立て収量を上げている。通常、2本仕立て栽培ば第1花房のすぐ下にできる脇芽を伸ばして主枝にし、その前の脇芽は取り除くといわれる。青木さんは「早い段階で仕立てることで地際部を無駄にすることなく段数を増やしている。株間を広げて疎植することで根張りを良くし、細部まで日光が行渡るようにしている」と話す。

また、土作りでは腐植酸を主成分とした肥料1棟当たり15㌔と一緒に、もみ殻をふんだんに投入。荒く耕うんして土中に多く空気を取り込み、しっかり根が張るように配慮するほか、土壌分析を依頼して土根の環境把握に努めている。

さらに、青木さんは「小まめな観察は欠かさない」とし、樹勢や成長点を見ながら灌水するほか、脇芽かきや施肥、必要最低限の防除を実施。摘心せず、8段目以降は手も加えずに枝でトンネルを作り、省力化を図るほか日よけにしている。

出荷は、県内のスーパーとみやぎ生協で。「糖度と酸味のバランスがちょうどいい」と好評を得ている。「ピーク時で日量300㌔、年間収量1㌧を確保することが目標」と青木さん。「今の経営規模で省力化に努めながら増収を目指したい」と話す。

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