農業共済新聞記事バックナンバー

2018年4月1週号-1

露地、ハウスで野菜25品目
「研究重ね安定生産 惜しまず技術を提供」

【村田町】村田町の佐藤民夫さん(67)は、新しい試みを率先して行い、研究を重ねて農業技術を磨いている。天候不良などで全国的に野菜の高騰が長期化する中でも安定的に農産物を生産するほか、培ってきた農業技術の伝承に力を注ぐ。

佐藤さんは、会社を退職した15年ほど前から農業を始めた。「経験もノウハウもなく、最初は失敗続きだった」と佐藤さん。生育テストを行い研究を重ねることで土壌環境に合った種子の選定、排水や除草といった管理方法などが分かるようになり、安定生産できるようになったという。
現在、畑地7㌶、ビニールハウス3棟でニンジンやブロッコリー、キャベツ、トウモロコシなど25品目を栽培。トウモロコシだけでも10種手掛けるほか、栽培方法を工夫して機能性成分を高めるなどし差別化を図っている。
「ほかの人がやらないようなことに取り組んできた」と佐藤さん。キャベツやブロッコリー栽培では土寄せをやめ、あえて荒く耕うん。山なりに整地し、周囲に明渠を掘って排水を促すほか、除草剤散布後すぐに苗を定植し、雑草の発芽を抑制している間に苗の成長を促進させている。手間をかけずに排水対策と雑草対策ができるほか、労力的にも余裕が生まれ規模拡大につながっているという。
さらに、育苗にハウスを利用するが、冬の育苗では苗が温暖な環境に慣れ、寒さに弱くなってしまうことを考慮。加温するハウス内の温度を段階的に下げ、最終的に暖房を切って抵抗力を付加している。佐藤さんは「苗が丈夫に育っているため、2月~3月の地温が高くない中で定植しても枯れなくなった」と話す。
さまざまな試みは、天候不良などで全国的に野菜が不作になる中でも安定生産を実現化。地元の生産者だけでなく県外の生産団体などから依頼され、栽培方法を伝授している。
佐藤さんは「今まで培ってきた農業技術を教え、後継者の育成をしていきたい」と話す。

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