農業共済新聞記事バックナンバー

2019年3月3週号

餅文化を絶やさない

【栗原市】「直売所の構想を練る時点から関わってきたので、店舗立ち上げと聞いてすぐに参加を決めた」と話す鈴木恵子さん(70)。代表を務める栗原市若柳の「くりでん娘」は、同地区わかやなぎ農産物直売所「くりでん」で、多種の餅加工販売を行う。

県内有数の米産地、栗原市では、昔から、お正月の他に、農作業や祝祭事のさまざまな場面で、餅が用意される風習がある。
直売所では、2011(平成23)年の開所に合わせて、近年、薄れつつある餅文化を絶やさないようにと、市のもち米を使用した餅の加工販売を企画。この呼びかけに、鈴木さんを含む米や野菜農家の女性5人が集まり、店舗名とメンバーをくりでん娘として、活動を始めた。
「栗原市には20種以上の餅料理がある。餅にいろんな味を取り入れる」と鈴木さん。くりでん娘では、あんこ、ゴマ、エビ、しょうが、ずんだ、くるみ、いなり餅、ふすべ餅(ごぼうと鶏ひき肉に甘辛く味を付けたもの)などの8種の定番メニューのほか、季節に合ったおすすめメニューを用意。春は草餅、よもぎ大福、桜餅、夏は地元産の枝豆を使った手作りずんだ餅を提供する。メンバーが随時、商品開発に取り組むという。
上棟用の餅や切り餅の注文も受け付けて対応する。
「定休日は正月の三日間だけなので、ぜひ気軽に買いに来て、いろいろな種類を味わってほしい」と鈴木さんは話す。
直売所では毎月、第3土、日曜日を「バイキングの日」に設定する。くりでん娘を含めた直売所内の飲食3店舗で、食品が千円で食べ放題の催しだ。
食堂(30席)満席になるほど好評を得ており、石巻市や仙台市からもバイキングを目指して来客がある。
「バイキングの日の活用など、栗原の多種の餅を多くの方に知ってほしい」と鈴木さん。「朝早くから、忙しいこともあるが、商品の完売やお客さんに『おいしかったよ』と声掛けされると意欲が湧いて、頑張れる。メンバー、直売所と共に営業を続けていきたい」と話す。

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