農業共済新聞記事バックナンバー

2015年10月3週号(営農技術版)

古民家改築しカフェ 地産地消を後押し

佐藤達也さん(登米市)

70年ほど前に建てられた古民家を改築して作られた「精進スイーツ結び」。開放感のある店内は、おしゃれながらも昔ながらの柱や梁(はり)が趣を感じさせる。大きな窓からは、手入れが行き届いた庭園や広々とした田畑を眺めることができ、佐藤さんは「冬になるとハクチョウがやってきて和ませてくれますよ」と説明する。
東京のIT企業に勤めていた佐藤さんは、東日本大震災を機に「登米市の発展に何かできることはないか」と自問し、帰郷を決心した。都会生活の中で、地元の豊かな自然と食べ物のおいしさを再認識し、その魅力を発信しようとカフェを計画。2014(平成26)年7月にオープンさせた。
店内にはクッキーやマフィンなどの焼き菓子が並ぶ。これらは「マクロビオティック」と呼ばれる、卵や乳製品といった動物性の食材を使わない製法で作られたものだ。
玄米粉や雑穀、豆乳など植物性素材の特性を生かし、白砂糖の代わりに用いるテンサイ糖やキビ砂糖などは、使用を控えめにして自然の甘味を引き立てる。「低カロリーでノンコレステロール。おいしいものを食べて健康になってほしいですね」と佐藤さん。食物アレルギーに悩む人からの需要も高いという。
素材には、地産地消をモットーに地元のものを豊富に使用。自家産のリンゴや野菜をはじめ、近所の農家から分けてもらうこともあるという。登米市の豊富な森林からは地グリやカヤの実なども採れ、共同経営者でパティシエの熊谷桂子さんは「旬の素材を工夫してレシピを考えるのが楽しい」と話す。
20~40代の女性を中心に、休日は50~60人が店を訪れる。佐藤さんは「菓子教室の充実や2号店の開設などを計画しています。これまでの経験を生かし、地元の皆さんに必要とされることを頑張ります」と抱負を話す。

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