農業共済新聞記事バックナンバー

農業共済新聞3月3週号

ササニシキ作付け50年
ほれた味広めたい

及川和芳さん(登米市)

【登米市】粘り気が少なく口の中でほぐれ、冷めても食味が落ちない「ササニシキ」。登米市の及川和芳さん(81)は、ササニシキを専門に提供する「田舎めしや寺坂」を、2014(平成26)年4月に開店。50年以上一貫して栽培を続けるほどほれ込んだ食味に自信があり、消費拡大に力を注いでいる。

「自分が食べておいしいと思うものを、皆さんにも食べてもらいたい」と及川さん。親戚から譲り受けた古民家を昔ながらのたたずまいを残しながら改築し、米の味を生かした定食の提供を始めた。
使用する米は、丹精込めて育てた環境保全米のササニシキ。1963年の誕生以来、さっぱりした上品な味にほれ込み作り続け、現在でも水稲の作付面積1.3㌶はすべてササニシキだ。
いろりテーブルで提供する定食は、9種のおにぎりから2種選べる「おにぎり定食」(500円)や、子持ちめかぶを乗せた「ぶっかけ定食」(500円)。そのほか、敷地内の鶏舎で取れた生みたて有精卵を使った「生たまご定食」などもある。「おいしいササニシキで、おなかいっぱいになってもらいたい」との思いを込め、メニューの一部は白飯のおかわりができるようにしている。
ササニシキは「素材を引き立てる米」として、すしなど和食に合うと高い評価を得ている。しかし、93(平成5)年の大冷害で、冷害に弱く倒れやすいことが明らかになり、栽培面積が減少している。及川さんは「自家用にだけ作付けしている農家もあるが、それではおいしい米なのに埋もれてしまう」と栽培を続けてきた。
「飯炊き仙人」と呼ばれる大阪府の「銀シャリ屋げこ亭」店主・村嶋孟(つとむ)さんの、米のおいしさを追求する姿勢に共感し、2010(平成22)年に、手紙を添えてササニシキを送った。村嶋さんからは「今までに食べた、どの米よりもおいしい」と称賛され、交流の中で自信を深めた及川さん。食べてもらえば絶対にファンが増えると確信したという。「元気なうちはササニシキの消費拡大に力を注ぎたい」と話す。
▽田舎めしや寺坂(登米市中田町浅水字長谷山34、TEL0220・44・4251)▽営業時間=午前11時~午後2時▽定休日=日曜

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