農業共済新聞記事バックナンバー

農業共済新聞4月4週号

働く喜び農で実感

就労継続支援事務所松島のかぜ(松島町)

【松島町】障がい者に農業を通じた職業訓練の場を提供する松島町の髙橋利德さん(「一般社団法人松島のかぜ」代表)は、農作業に必要な技能や知識などを指導している。「利用者は、野菜を作ってみたい、働きたいと一生懸命で、農業の担い手不足に悩む私たちの強い味方。一緒に取り組んでいきたい」と話す。

後継者不足解消の一翼になれば

松島のかぜは、2013(平成25)年8月に活動を開始。現在、農地40アールと連棟鉄骨ハウスで、就労継続支援事業の職員と利用者を含めた24人が、水稲や野菜栽培に取り組んでいる。
松島町では、過疎化・高齢化に伴う後継者不足の問題を抱える。髙橋さんは「彼らに就労の機会を与えながら、農業の担い手不足解消につながれば」と期待する。パート従業員の一ノ瀬和恵さんは「土作りから始まり、種播きや定植、除草、収穫といった作業の中で、作物の成長や、自然の移り変わりを肌で感じることは利用者にとって、身体的にも気持ち的にもいい影響を与えているのではないか」と話す。
水稲の育苗を終えたハウスでは、キュウリやナス、ブロッコリー、畑地ではジャガイモ、トウモロコシ、オクラなど数十種類を栽培。手掛ける作物は利用者と一緒に考えることもあり、作業が途切れることなく、かつ負担にならないよう計画を立てている。
収穫した野菜は袋詰めして直売所などに出荷。配達まで一貫して利用者が行う。髙橋さんは「お客さまの反応がつぶさに分かり、大きな喜びになっている。農業を通して、自然、人、地域とのつながりが得られる」と話す。
就労継続支援事業の利用者は現在17人。髙橋さんは「サポートの手が届くように現状の規模を維持しながら、充実した内容の取り組みをしていきたい」と、目標を掲げて作業に励んでいる。

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